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循環器 体験談 2026-02-20

緊張性気胸は、画像を待たずに動く

#緊張性気胸#ショック#身体所見#トリアージ

救急外来に「胸が痛い、息が苦しい」と来院した患者さん。画像検査の結果を待っているあいだに容体が急変して、最悪の事態になることがあります。

その代表格のひとつが、緊張性気胸です。見逃してはいけないサインと、看護師としての動き方を、自分の頭の整理もかねてまとめておきます。

画像を待たずに「臨床診断」

緊張性気胸は、致死的な胸のトラブルのひとつです。胸の中に漏れた空気が逃げ場をなくして、どんどん圧が高まり、心臓に戻ってくる血の流れまで押しつぶしていく。刻一刻と状況が変わります。

だから、血圧が下がる、脈が速くなるといったショックの兆候が出たときは、レントゲンの結果を待っている場合ではありません。画像より前に、臨床の判断で緊急の脱気に向かう。これが致死的な気胸への基本の考え方です。もちろん脱気やドレナージを行うのは医師の判断と処置ですが、そこへ一気に持っていける準備を整えるのが看護師の役目になります。

身体所見を、体に叩き込む

だからこそ、視て・聴いて・触れてわかるサインを、普段から自分の手に覚えさせておきたい。

  • 頸静脈の怒張:胸の中の圧が上がり、血が心臓に戻りにくくなっているサイン
  • 患側の呼吸音の減弱・消失:必ず左右を聴き比べる
  • 皮下気腫:触れたときの、雪を握るような独特のプチプチ感
  • 気管の偏位:健側へずれていないか

一つひとつは地味な所見です。でも、これらが重なったときの「まずい」という感覚が、画像より早く動く原動力になります。

看護師の優先順位と動き

  • トリアージ:ショック徴候があれば最優先群として、ためらわず前に出す
  • モニタリング:血圧・脈・酸素の値を、点ではなく流れで追う
  • 即時準備:医師の指示が出たら、その場で胸腔穿刺やドレナージに移れるよう物品を先回りでそろえておく

新人のころの私は、指示が出てから物品を探し始めて、慌てて棚をひっくり返していました。あの数十秒が、この病態では文字どおり命に関わります。だから今は、「嫌な予感」がした時点で、手が勝手に準備を始めるようにしています。

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参考文献

  • 外傷・救急領域の標準的教科書における緊張性気胸の臨床診断と身体所見の記載
  • JATEC等の外傷初期診療における気胸への対応に関する記載
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