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呼吸器 体験談 2026-03-21

「気胸かも」は、レントゲンの前にほぼ決まっている

#気胸#呼吸音#フィジカルアセスメント#呼吸回数

「胸が痛い」と言って来た若い患者さん。そのとき、ER看護師の頭には「気胸」のチェックリストが浮かびます。

意外に思われるかもしれませんが、気胸を疑うかどうかは、レントゲンを撮る前にかなり勝負がついています。画像は答え合わせで、その前に体でつかんでいる、という感覚です。看護師が撮影を待つあいだに見ている項目を、まとめます。

レントゲンの前に見ている4つ

  • 呼吸音の減弱(左右差を逃さない):左右の胸に聴診器を当てて、音の大きさを比べます。片側だけ聞こえが悪い、その左右差が最初のヒントです
  • 打診での鼓音:胸を叩いたときに、ポンポンと太鼓のように響く。空気がたまっている証拠になります
  • 気管の偏位:のどの真ん中にあるはずの気管が、片側にずれている。これは末期の、超危険なサインです
  • SpO2の低下より先に、呼吸回数:数字が下がりきる前に、呼吸の速さが変わっている。回数はごまかしがきかない情報です

左右差と呼吸回数が、最初の一手

この4つの中でも、私がまず取りにいくのは、呼吸音の左右差と呼吸回数です。

聴診器と、自分の目。特別な機械はいりません。片側だけ息の入りが悪い、そして呼吸が速い。この2つがそろうだけで、「これは気胸かもしれない」というスイッチが入ります。SpO2は便利ですが、体ががんばっているあいだは正常に見えてしまうことがある。だから数字が崩れるのを待たずに、回数と左右差を先に拾いにいきます。

気管の偏位を見たら、待たない

4つのうち、気管の偏位だけは意味あいが違います。これは「そろそろ危ない」ではなく「もう危ない」のサインです。

新人のころの私は、レントゲンの結果が出るまでが自分の仕事だと思っていました。でも本当は、画像を待つあいだの観察こそが看護の見せ場です。左右差、鼓音、呼吸回数。そして気管の偏位に気づいたら、結果を待たずに医師へ報告する。撮る前から、できることはたくさんあります。

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参考文献

  • 救急看護領域の標準的教科書における気胸の身体所見(呼吸音・打診・気管偏位・呼吸数)に関する記載
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