モニター心電図のアラームで頭が真っ白になる新人さんへ。救急の現場でも使っている「これだけ見ればOK」な生存優先ルールの話です。
新人のころの私は、アラームが鳴るたびにモニターの前で固まるタイプでした。波形の名前を思い出そうとして、思い出せなくて、その間も鳴り続けるアラーム。あの焦りは今でも覚えています。だからこそ言えるんですが、あのとき私に足りなかったのは知識より「見る順番」でした。
まず「だいたい」でいい
完璧に波形を読もうとしないでください。波形の診断名を当てるのは、その場のゴールではありません。波形より先に、患者さんを見る。順番はこれが絶対です。
モニターは電極のズレや体動でも派手な波形を出します。画面の中だけで悩んでいると、その「ノイズかも」「本物かも」の迷いだけで時間が溶けていきます。
迷ったらベッドサイドへ
これが鉄則です。モニター越しに悩む時間は、はっきり言って無駄です。歩いて患者さんの顔を見に行けば、たいていの迷いは数秒で決着します。ケロッと雑誌を読んでいるのか、様子がおかしいのか。
「意識・いしき」の4点評価
ベッドサイドで見るのはこの4つです。
- 意:意識はあるか?(JCS/GCS)
- い:息切れ(呼吸数)は?
- し:ショック(冷汗・脈が弱い)は?
- き:胸痛はあるか?
どれか1つでも「ヤバい」なら、その場で応援を呼んでください。全部そろえてから報告しようとしなくていい。1つ引っかかった時点で人を呼ぶ。ここで動けるかどうかが、患者さんの経過を分けます。
応援を呼ぶのは、負けじゃない
新人のころは「これで呼んで何でもなかったら恥ずかしい」が頭をよぎるんですよね。私もさんざんよぎりました。でも、空振りの応援要請で失うものは自分の面子くらいで、呼ばなかった場合に失うものとは比べものになりません。
波形が読めるようになるのは、これから何年もかけてでいい。「だいたいで見る→ベッドサイドへ→意識・いしき→呼ぶ」。この動線だけ、先に体に入れてください。
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参考文献
- 救急看護領域の標準的教科書における急変時の一次評価(意識・呼吸・循環の評価)の記載