BBQで楽しんだ翌朝の頭痛、ぜんぶ二日酔いのせいにしていませんか。
その頭痛の正体が、一酸化炭素中毒だった。そういうことが、実際にあります。
色もにおいもないから、気づけない
一酸化炭素は、炭やガスが不完全燃焼したときに出るガスです。無色無臭。出ていること自体に気づけないのが、いちばんの怖さです。
やっかいなのは、「外でやってたから平気」と思っている人ほど危ういところ。タープの下、車の中、風の通らないガレージ。煙が抜けているように見えても、一酸化炭素はそういう場所にじわじわ溜まっていきます。開けているつもりの空間が、実は閉じている。そこが盲点です。
症状が、飲みすぎと見分けがつかない
頭痛、めまい、吐き気。これが一酸化炭素中毒の初期症状です。
並べてみるとわかると思いますが、飲みすぎた翌朝とそっくりです。本人も「昨日ちょっと飲みすぎたかな」で片づけてしまう。まわりも「二日酔いでしょ」で流してしまう。ここが、現場でいちばんこわいところなんです。
疑うスイッチは「一人じゃない」
見分ける手がかりのひとつが、具合の悪いのが自分だけかどうかです。
同じ場所で過ごした人が、そろって同じように頭が痛い、気持ちが悪い。これは飲酒量では説明がつきません。深酒した人が二日酔いになるのはわかる。でも、ほとんど飲んでいない人まで同じ症状なら、それはお酒の話ではない。同じ空間で同じものを吸った、と考えるほうが自然です。
だから、火を使ったあとに複数人がまとめて不調を訴えたら、換気の悪い場所ではなかったかを一度うたがってほしい。受診したときも、「昨日、閉めきった場所で炭やガスを使いませんでしたか」の一言が、医師の見立てを助けます。
抜けない頭痛は、酒のせいにしない
二日酔いは、水を飲んで寝ていればだんだん抜けていきます。抜けない頭痛、時間がたっても引かない吐き気、しかもそれが自分だけじゃない——そのときは、酒のせいにしないでください。迷ったら受診です。
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参考文献
- 救急看護領域の標準的教科書における一酸化炭素中毒の初期症状・環境要因の記載